クマノミのカタログ
- 学名 Amphiprion ocellaris
- 別名 クラウンアネモネフィッシュ
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分布/生息域
国産養殖
ワイルド: インド洋〜西部太平洋 - 体長 6〜11cm
- 相性のよいイソギンチャク
- ハタゴ、サンゴ
- 学名 Amphiprion ocellaris
- 別名 -
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分布/生息域
国産・オーストラリア養殖
ワイルド: 西部太平洋(オセアニア)〜インド洋 - 体長 8〜11cm
- 相性のよいイソギンチャク
- ハタゴ、サンゴ
ロングテンタクルをはじめとした多くのイソギンチャクと共生しますので、 共生をメインに楽しむにはおすすめの種類といえるでしょう。
- 学名 Amphiprion frenatus
- 別名 トマトアネモネフィッシュ
- 分布/生息域 ワイルド: 西部太平洋〜インド洋
- 体長 14cm
- 相性のよいイソギンチャク
- タマイタダキ、サンゴ
色彩変異の多い種類で色の濃淡や黒斑の入り方にバリエーションがあり、生息地域によっても微妙にカラーリングが異なります。 大きくなると特に攻撃性が強くなるので注意が必要ですが、餌付けも容易な飼いやすい種類です。
主にシライトイソギンチャクやロングテンタクルアネモネなどのイソギンチャクと共生します。 この淡いピンク色は、イソギンチャクの触手の色合いにうまく溶け込み、イソギンチャクの中に入ると見失うほどうまく隠れます。
自然下ではイボハタゴイソギンチャクと共生していますが、シライト等にも入ることがあります。
雄性先熟型の性転換を行い、メスは大きく厳つい顔立ちの個体になります。また、オスは小さく可愛らしい個体となります。 ただし気性が大変荒いため、同種及びそれ以外のクマノミとの混泳も注意が必要なほど攻撃的なので、ペアリングは非常に難しいです。 タマイタダキイソンチャク等のイソギンチャクと共生します。
スマトラ島付近の個体は、バンド部分が黄色みを帯びているのでイエローバンドスパインチークの名前で流通します。
- 学名 Amphiprion melanopus
- 別名 -
- 分布/生息域 中部太平洋
- 体長 12cm
- 相性のよいイソギンチャク
- タマイタダキ、サンゴ
- 学名 Amphiprion perculla
- 別名 クラウンアネモネフィッシュ
- 分布/生息域 オセアニア
- 体長 8〜11cm
- 相性のよいイソギンチャク
- ハタゴ、サンゴ
人工飼料も容易に食べ、同種間での争いも若干穏やかで飼いやすい種類ですが、 やはりテリトリー意識が強いので成魚になると同種や近縁種の繊細な魚との混泳には注意が必要です。 自然下ではイボハタゴイソギンチャクと共生していますが、シライト等にも入ることがあります。
イソギンチャクのカタログ
- 学名 Entacmaea actinostoloides
- 体長 12cm
- 相性のよいクマノミ
- カクレクマノミ、ブラックオセラリス、ナミクマノミ、ハマクマノミ、スパインチーク、レッドアンドブラック、ペルクラ
触手の形は個体差がありますが一度膨らんで先端がまた細くなるものが多いようです。
他の種類に比べて水質変化に強く、強めの蛍光灯でも飼育可能ですので初心者にもおすすめの種類です。
さほど動き回らない種類ですがどちらかと言うと砂と岩の間などに落ち着くことが多いようです。
飼育に関してもサンゴイソギンチャクと同じような条件で飼育可能ですが 落ち着ける場所を探して頻繁に動き回る性質を持っているため、 ストレーナーやオーバーフローパイプに吸い込まれ死んでしまう事故が起きる可能性があるので スポンジや目の細かいネットで覆うなどの工夫が必要です。
砂中に埋もれていることが多く、張り付く力が弱く移動することも少ないので落とした箇所に配置しやすい種類といえるでしょう。
丈夫な種類なのですが人気のカクレクマノミはなかなか入ってくれないことが多いようです。
入荷個体も30cm以上のものが多いので90cm以上の大型水槽での飼育が適しています。
飼育は水質の変化に敏感な上に強い光を必要としますのでメタルハライドランプの設置は必須です。 毒が強く、肌が敏感な方はかぶれるのでゴム手袋を用いて扱いましょう。
必要な器材
- 水槽のサイズ
- 60cm
- 容量(目安)
- 55〜65リットル
- 適量匹数:幼魚
- 5〜10匹程度
- 適量匹数:成魚
- 5匹
- イソギンチャクの飼育
- 蛍光灯での設備であれば、サンゴイソギンチャク/タマイタダキイソギンチャク/ロングテンタクルアネモネ/シライトイソギンチャクなど。さらに十分なろ過設備とプロテインスキマー及びメタルハライドランプが備わっていれば、ハタゴイソギンチャクも飼育可能。
- 照明
- クマノミのみの場合は蛍光灯18〜20W×2灯。飼育できる無脊椎動物の種類の幅を広げるのであればメタルハライドランプの75W以上がおすすめ。
- 水槽のサイズ
- 90cm
- 容量(目安)
- 150〜300リットル
- 適量匹数:幼魚
- 15〜30匹
- 適量匹数:成魚
- 5〜8匹
- イソギンチャクの飼育
- 蛍光灯での設備であれば、サンゴイソギンチャク/タマイタダキイソギンチャク/ロングテンタクルアネモネ/シライトイソギンチャクなど。さらに十分なろ過設備とプロテインスキマー及びメタルハライドランプが備わっていれば、ハタゴイソギンチャクも飼育可能。
- 照明
- 蛍光灯32Wを2〜4灯、もしくはメタルハライドランプ150Wを1〜2基でほぼ全般のイソギンチャク及びサンゴなど飼育が可能。(ハードコーラルについてはカルシウムリアクターが必要。)
これひとつで始めるクマノミ飼育セット
クマノミスタートには、相性のよい生体を揃えた生体セットがおすすめです。
主な病気と処置について
白点病
淡水熱帯魚の白点病とは基本的に病原虫が異なりますが、海水魚の場合も見た目は同様で、胴体やヒレに小さな白い点が付く病気です。初期段階では、治療ができるものの、全身に転移すると死亡率が高まります。クマノミのみならず、海水魚の全般にかかりうる大変身近で危険な病気のひとつです。主に季節の変わる温度差の激しい季節にかかりやすいので、水温管理に注意が必要な病気です。
あくまでも早期発見によるもので、早期治療が大前提です。いくつか治療法がありますが、病気の個体だけを別の水槽やバケツに隔離して、低比重の海水にグリーンFゴールドやエルバージュなどの薬品で薬浴させる方法が一般的です。この時、忘れてはならないのがエアレーションです。これを約30分から1時間おこないます。水温が低下する場合は、ヒーターを併用します。また、イソギンチャクなどの無脊椎動物やライブロックなどと一緒に飼育している水槽で、病気の個体を隔離できない場合は、その飼育水槽で薬品を使うことができないので、水換えの頻度をたかめて常に一定の塩分濃度と水温を保てる様にします。また、常時UV殺菌灯を設置することをおすすめします。
トリコディナ病
飼育下では、皮膚の粘膜が弱まることで免疫が低下して起こる皮膚病といわれています。抵抗力がなくなることで病原虫が皮膚やヒレに付きそこを苗床としてひろがってゆきます。クマノミの場合、ボヤッとした白く薄いものが皮膚に付き始めたら要注意です。一説によるとイソギンチャクに入っているクマノミは常に触手の毒に耐えるだけの免疫を持っているので病気にはかかりにくいといわれております。また、エサの上げ過ぎや過密な飼育をすると病気にかかりやすく、感染も広がりやすいので要注意です。
この病気も早期発見による治療が大前提となります。皮膚の具合やヒレが白い粘膜の様なものが付いて開かない場合も疑いがあります。治療法としては、病原虫は淡水に弱いので淡水浴をおこないます。時間的には10分程度おこないます。(あくまで病気の個体の状態によるものです)この時、適量のグリーンFゴールドを十分に溶かしてカルキ抜きをした淡水の中にいれます。なお、アクアセイフを添加することにより、強力保護コロイドが皮膚やエラを保護する働きがあるので、併用してお使いいただくとより良いでしょう。この淡水浴に関しても短時間ではありますが、エアレーションの設置と水温が低下しない様にオートヒーターなどで一定温度を保つ様に心がけてください。
繁殖について
カップルが成立すれば、後に繁殖行動に移る可能性が高くなります。
イソギンチャクが定着しているライブロックや水槽の壁面に卵を産みつけます。
産卵後約1週間で孵化します。孵化の直前では照明を1時間ほど消してじっと待ちましょう。
その間、親のクマノミはヒレで水流を送ったりと卵の面倒をみます。
孵化後幼魚は親のクマノミに食べられてしまうので幼魚用の飼育水槽を別に用意します。
この幼魚用飼育水槽では水流が出ない様に工夫が必要で、ヒーターと弱めのエアレーションだけで飼育します。
そして、幼魚にクロレラやワムシなどの餌を与えます。成長に合わせてコペポーダやブラインシュリンプ、そして乾燥餌へと餌付けていきます。
動画でクマノミを楽しもう!
動画でカワイイ姿をご覧いただき、クマノミの魅力を実感してみてください!
人工飼料にもすぐに餌付き飼育は容易なので、ビギナーの方にもおすすめな種類です。 性格は温和ですので、他のクマノミや攻撃的な生体との混泳は避けた方が良いでしょう。毒性の強い ハタゴイソギンチャクなどと共生することで敵から身を守ることで知られています。 共生するイソギンチャクはハタゴイソギンチャクを好みますが、サンゴイソギンチャクなどにも共生することがあります。
本種は、通常オレンジの地に3本のバンドが入りますが、ブリード個体では、バンドのラインが乱れた模様のイレギュラーバンドなものや、 バンド自体がないものなども存在します。最近では国内や台湾で養殖された個体が多く流通されており、天然採取の個体に比べて 水槽飼育下での繁殖が身近になりました。