コケ取り生体特集 | チャーム

こけ

水槽の掃除屋を育成しよう!

セットから2~3週間経つと、水草の生長も徐々に早まりますが、同時に徐々にコケも目立ち始めます。
今回はそんなコケを食べて水槽内を綺麗に保ってくれる生体をご紹介します。水草水槽はもちろん、ビオトープなどでも大活躍します!

オトシンクルス・オトシンネグロ

水草を食害することがなく水槽に数匹いれておくとコケ予防になります。小型で愛くるしい表情からファンも多く、珍しい種類も多いことからコレクション性が非常に高いのも魅力です。
茶ゴケを主食とするため、水槽内での長期飼育では人工飼料にいかに餌付けるかが重要です。プレコやコリドラス用のタブレットだけでなく、底砂に落ちたフレークフードも食べますが、エサと認識するようになるにはやや時間がかかります。またソイルや流木の入った水槽であれば、齧らせることで餌付くまでの期間を乗り越えやすくなります。

サイアミーズ・フライングフォックス

除去が困難な黒いヒゲ状のコケを食べてくれます。
タイ、インドネシア、ボルネオ原産のコイ科の魚です。成長が遅く黒ヒゲゴケの付きやすい水草をレイアウトに使用する場合は特に効果を発揮します。
飼育は容易で水質にも良く適応してくれます。人工飼料に慣れすぎるとコケをあまり食べなくなり、成魚になるとコケ取りとしての働きは悪くなります。基本的に他魚に対しては温和で混泳も問題ありませんが、成魚になるとテリトリー意識が強くなるので餌の与えすぎには注意が必要です。また泳ぐスピードが早いことから飛び出し事故に注意が必要です。

ミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ

ヤマトヌマエビはコケ取り能力が非常に高く、特に糸状のコケには効果抜群です。確実にコケの抑制に役立ちますが入れすぎると水草の新芽等を食害することがあります。
ミナミヌマエビはヤマトヌマエビに比べ体が小さいためコケ取りには多めに入れたほうがよいでしょう。水草の食害はほとんど無く、小さな水草を引き抜いてしまうといったこともありません。
両種とも水槽内で飼育できるエビの中でも丈夫で、水質への順応能力も高いですが、高いアンモニア濃度や極端に低いpH、魚病薬や水草の農薬などの薬品にも弱く、夏場の高水温による溶存酸素量の低下は特に危険です。またエビが口に入るサイズの魚との混泳には向きません。

石巻貝・サザエ石巻貝

水槽に入れておくとコケ予防に非常に高い効果を発揮してくれます。また、カノコガイの仲間には多くのバリエーションが存在するためコレクション性も高いです。
水質に対する適応能力が高く非常に丈夫ですが、極端にpHが低い水は好みません。またひっくり返ると起き上がれずにそのまま死んでしまうことがあるので、水槽壁面から落下したときなどは戻してあげる必要があります。成長すると殻の頂部や、トゲの先端が浸食されますが飼育にはまったく問題ありません。活発に活動しているときは水槽上面まで登ることがあるので脱走に注意が必要です。

レッドラムズホーン

インド、東南アジア原産で、インドヒラマキガイのアルビノ種です。残餌処理能力の高さや、糞がバクテリアの良い棲家になる点、塩分に強い点から卵生メダカやグッピーのブリード水槽などでも良く使用されています。繁殖は容易でよく殖え、増えすぎると葉の柔らかい植物を食害することがまれにありますので適度に間引くとよいでしょう。
水質、水温に対する適応能力が高く非常に丈夫です。水槽内で発生するコケや有機物を食べて生きることができます。水質が悪化すると水面付近に上がり、水質がアルカリ性に傾くと繁殖スピードが上がるので水質の指標にもなります。極端にpHが低い環境はあまり向いていません。

マシジミ

日本原産の小型の二枚貝で、河川の砂地に生息します。水中の有機物を食べることから水質浄化に非常に効果的で、アオコが発生してグリーンウォーターになった水槽に威力を発揮します。また水槽内の有機物が減ることでアオコ以外の藻類の予防に効果的です。
砂に潜るため一般的な水生植物育成に使われる粘土質及び泥質の低床用土の上に、粒の細かい砂を数cmほど敷き詰めてあげると良いでしょう。また、砂に潜ると回収が難しくなるため、ネットやプラケースに入れて水槽に沈めておく方法も有効です。高水温や酸欠に弱い点に注意が必要で、エサの確保の点から長期飼育が難しいです。

ブラックモーリー

メキシコ原産の卵胎生メダカです。漆黒の体は存在感があり、水草にも非常に映える美しい魚です。大食漢で草食性もあるため、糸状藻や藍藻、油膜の除去に貢献してくれますが、好んで食べるわけではないので給餌量を調節する必要があります。飼育は容易で一度水に慣れれば強健な種ですが細菌性の感染症に弱く導入時には注意が必要です。また繁殖も非常に容易で、やや大きめの稚魚を産みます。

プラティ

グッピーとともに古くからアクアリウムの世界で愛好される卵胎生メダカです。原種は尾びれの付け根付近に三日月模様を持つことからムーンフィッシュとも呼ばれます。この尾びれの模様と体色に着目して多くの改良品種が作られ、派手な色と愛嬌のある姿、繁殖の容易さから入門魚とされています。
病気にさえならなければ非常に丈夫で、エサもなんでも食べてくれます。植物質のエサを好み、糸状藻をついばみます。コケの除去には力不足ですが、予防に役立ってくれます。ブラックモーリー同様細菌性の感染症に弱いため導入時には注意が必要です。