岩肌のパターンと形、水草が最も美しく見える姿、その組み合わせを楽しむレイアウトです。
水槽台の下から照明が当たるようになっています
60cmX30cmx36cmのスタンダード水槽を使用し、後ろ半分の奥行き15cmを岩壁に使用します。 今回は特別に水槽台をDIYで製作します。水槽の前半分は水槽底面の下からと上からでライトアップをします。 水草が上下両方から光を浴びて、あたかも水槽正面から光が届いているように思わせることで、水草が水槽正面に向かって伸びるように工夫します。
通常水草は根を下に植えつけて上に伸びるものですが、今回のレイアウトでは全ての水草が横向きに植えつけられ、横向きに水槽正面に向かって伸びるレイアウトになるように工夫されています。
山の岩と岩の隙間から生える植生を表現し、真横から眺めているのに水草の頭が水槽正面に向かって見えるため、今までにない新しい感覚を覚えるレイアウトになっています。
水草の横からの姿を水槽正面から鑑賞する視点は見慣れていて当たり前ですが、水草の鑑賞の観点からすると今回のレイアウトのように水草の頭の部分が見える上からの姿が大変美しく見えます。
※ライフマルチとはリング状のセラミック(石)でできた、ろ材のことです。
水槽はサンドのバックスクリーンを背面に貼り付け下からの光を和らげるようにするためと、蛍光灯がはっきりと見えないようにするために、水槽下面にもバックスクリーンを貼り付けます。
岩組みのポイント
水槽後ろ5cmをまちネットで作る土嚢、続けて10cmを全て石組みの壁として使うため、まず下地として田砂を後ろ15cmの面積に敷きます。
岩を組んでいく際に、ライフマルチ付きの水草が入るスペースを考慮しなければなりませんが、あまりそればかりに気を取られてしまうと、36cmの高さまで崩れないような岩組みが作れません。
水槽背面から5cmは土嚢のスペースです。歪な岩組みを支える役割でもあり、水質維持、水草の栄養と根張りの役目になります。
岩組みをするスペースは後ろから5cm~15cmの10cmの範囲になります。
最初は用意した風山石で試行錯誤しながら崩れないように組んでいくことだけを考えましょう。
結果として空いたスペースに水草を後から押し込んでいきます。
正面から見て水槽中央の約20cm四方の菱形のスペースを大きな30cm程度の風山石4個を使って作ります。
菱形のスペースを生むには下地の岩の組み合わせで土台が三角形になるような岩を用いると良いでしょう。 上2つの岩は斜め上に向かい、そのままだと崩れてしまうため、お互いに組み合うことで支え合っています。
菱形のスペースには葉脈のキレイなオパクス、葉の凹凸が美しいコーヒーフォリア、
アクセントとして赤系の有茎草を織り交ぜ、時折細めの葉を表現したヘアーグラスショートがランナーを出して縦横無尽に走り自然観を演出します。
2012年8月